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8月  ニコン「D2H」発表&話題の一眼レフデジタルカメラのよもやま話
「D1H」から2年、7月22日に発表になった「D2H」。そのテスト機を実際に手にした感想と注目のスペックをご紹介。また「D2H」と同じ時期に発売予定の「オリンパスE-1」について、そして発売から2ヶ月が経った「コダックDCS Pro 14n」について、実際に使っている方のご意見をもとにまとめてみました。

Nikon D2H 先取りプレビュー!
"速い/綺麗/使い易い"と紹介された「ニコンD2H」(¥490,000)は、「D1H」に比較して更に高速なレスポンスや連写性能が売り物です。
具体的には、秒間8コマというスピードでRAW25コマまたはJPEG40コマ連写可能。レリーズタイムラグは37msと、D1シリーズの58msより大幅に短縮され、シャッターの耐用回数は15万回。
肝心の撮像素子は410万画素のLBCAST(エルビーキャスト:Lateral Buried Charge Accumulator & Sensing Transistor array)と呼ばれ、CMOSセンサーと同様の省電力素子で、回路を簡略化(配線構造を3層メタルから2層メタルへ)して生産歩留まりを上げて、結果的に素子そのもののコストダウンを実現しています。
このLBCASTの特徴は出力端子が2つあるという点で、1つはG画素、もう1つはR画素&B画素を同時に出力する2チャンネルで高速なデータ出力を実現しています(一般的なCCDの2倍以上のスピードと言われています)。
またフォトダイオードとマイクロレンズの距離も見直され、薄型ローパスフィルタとあわせてモアレ・偽色を低減し、さらに、高感度・低ノイズと言われています。 その他、カメラのハンドリングに関する興味深い機能としては、無線LAN(別途トランスミッタWT-1が必要:¥70,000)で撮影データをCFカードを介さずにダイレクトに最長150m先にあるパソコンまで送信可能です(アンテナWA-E1別売:¥15,000)。サッカーやオリンピックなど、取材現場の様相が一変することが予想されますが、その反面、送信するデータのセキュリティ対策などに使用者(カメラマン)の知識が必要とされそうです。
従来D1シリーズで懸案だったバッテリ使用量ですが、この「D2H」では「D100」に採用されているのと同種のリチウムイオンバッテリを使っており、ボディ本体の省電力化とともに" 電池持ちが良い"ということも謳われています。
その他には11点に増設されたAFポイント、大幅軽量化されたボディ重量、ペンタ部の環境光センサーなどに目新しさがあります。
さて、新しいカメラが発表されるたびにバージョンアップを繰り返してきた「Nikon Capture」ですが、今回はVer.4となり(10月末発売:¥15,000)、CCDのホコリを低減する効果がある「イメージダストオフ」や、魚眼レンズの歪み補正など、新しい機能が追加されました。
また「D2H」には新しくi-TTL調光という高度なストロボ制御機能を搭載しており、そのフル機能を活かすにはスピードライト「SB-800」(10月末発売:¥60,000)が必要になります。これは発光色温度をカメラに伝えたり、というニコンならではの色に関わる優れた機能が盛り込まれています。
ニコンはこの「D2H」の「DXフォーマットシステム(23.3×15.5の撮像素子)」を今後更に推し進めるべく、これに対応した規格のレンズも2本同時発表しました。

「 AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8G(IF)」(発売日未定:¥220,000)
「 AF-S DX Fisheye Nikkor ED 10.5mm F2.8G」(発売日未定:¥98,000)


DXフォーマットはオリンパスの「フォーサーズ規格(17.4×13.1mmの撮像素子)」よりも少し大きいのですが、「D2H」と同時期に発売されると思われるオリンパスの「E-1」(フォーサーズ第一号機)も『プロ仕様』を謳っており、今後はフルサイズCCD機とは別の方向性でも新たな戦いが始まりそうです。

さて、テスト機を手にした感想は…
全体に非常に良く出来ているという印象をうけました。操作性はD1X、H&D100の良い所を合わせて、さらに磨きをかけたと言った所でしょうか?ホールド感も良好で、各ボタンの配置も良く考えられている様に感じました。今回は実写が出来ませんでしたが、ボディの出来が良い分、新型センサーの画質がどの様な物か早く見てみたいですね。
(B1Fフロア担当者談)

ホールド画像 上部画像 背面画像 下部画像


OLYMPUS E-1登場!
オリンパスは『デジタル一眼ルネッサンス』と銘打って、OMシステム以来の大きな一石をカメラ業界に投じました。6月末に発表された「E-1」の概略は既にメーカーサイトで発表されていますが、当社で考える「E-1」のキモは下記の通りです。

オーバースペック感がある画素数の巨大化競争を止め、実質充分な500万画素TIFF約15MB(2560×1920)という枠の中で最良画像の精製に勤める → 未知数ながら期待大!

CCD表面へのホコリ付着は精密機器メーカーとしては許せない。ローパスフィルター前面にスーパーソニックウェーブフィルターを設け、ローパスやCCD面のホコリを自動的に除去する「ダストリダクションシステム」を搭載 → 他社では例の無いホコリ対策。これも実質効果を早く見たい!「E-1」の現物を見ずに判断するのは危険ですが、製品仕様書を読めば読むほど程、オリンパスの真面目さが伝わってくる製品だと思います。

Four Thirds(フォー・サーズ)システムは今後広まるのか? → 現在レンズが4本しかありませんから、実力あるレンズメーカーからの早急な協賛を期待したいところです(専用設計レンズの性能は早く見てみたいですね)
また「ダストリダクションシステム」はとりあえず企画勝ちと言えるでしょう。各社とも真似して欲しいですが、あとは価格がポイントになります。全く新しいシステムを構築せねばならないので、ボディが20万円クラス(予想販売価格¥230,000前後)でも、最終的な投資額はその2〜3倍かかると見て良いでしょう。Canon10D&NikonD100が対抗馬と思いきや、価格を見るとCanon1D&NikonD2Hの少しスペックダウンぐらいの感覚になるので、やや微妙かという感じです。いったいどんな地位を確立してくれるのか、触れる日が楽しみな機種である事は確かです!

10月上旬発売予定。 詳しくは http://www.olympus-esystem.jp/index.html


DCS pro 14nその後の評判は!?
鳴り物入りで発表され、さらに国内発売が大幅に遅れて話題をまいたコダック「DCS pro 14n」ですが、需要が一巡した今、改めて評判をまとめてみたいと思います。

画質
ハイライトの飛んでいる部分にマゼンタ系の滲みがでる。
長時間露光と高感度撮影ではノイズがきつい。ISO100で1.5秒以上の露出はお薦めしません。
擬色が多い.。
ノイズ除去がデフォルトで掛かり、フラットな部分やボケがヌメッとした描写になりがち。
グレーバックを撮影するとCMOSにムラがあるようだ。
アンチエイリアスフィルターとマイクロレンズを廃したフルサイズCMOSの高解像力はさすが。

使用感
立ち上がりが遅く、連写ができない。
D1系と比較してシャッターのキレが悪い。モデル撮影には辛い。
カード記録時に点滅するビジーランプがカバーを開けないと確認出来ないのは不便
チャージャー兼ACアダプタがカメラ本体と同じくらいの大きさで大きすぎる。カメラバッグの中で場所取りすぎ。
バッテリー容量が貧弱。
設定ボタンが突き出している為にすぐに触れてしまう。メニューなどが表示されてしまうとシャッターがロックされてしまい、イライラする。

その他
一番使いたいであろうPCマイクロ85mmが、ボディ底のふくらみにぶつかってしまい装着できない。そのためにボディ側を削った猛者もいるらしい。
14nはバッファを512Mに増設すれば連写可能だが、現在このサービスは行っていない。
14nの高解像度画像を必要としないときは、ニコンやキヤノンのデジカメを使った方が効率が良い。
14nを4×5の後ろに付ける事も可能ですが、フランジバックが長くなる為に宝石などかなりのヨリの撮影なら可能。
総評すると、癖のあるカメラ。解像度が売りで発色も良いが、ソフトウエアのバージョンアップの姿勢など、コダックのデジカメに対する考え方に賛同できる人にお薦め。買ってすぐに綺麗な画像が出せるとは言い難いので、それなりに後処理を含めた知識を持ち合わせた人向きのカメラ。

最後に
他の2つがこれから発売で実写を行っていないせいもあって、すでに発売になっている「14n」については辛口になってしまいました。しかし導入にあたっては決して安くない金額を投資するわけですし、今現在完全無欠な一眼レフデジタルカメラが存在していない以上、お客様に「使ってみたいけどどう?」と聞かれた場合には良いところはもちろんですが、欠点も隠さずにお知らせしなければいけないと思っています。
そして今回の3機種以外にも、キヤノンはこの後どう出るのか? ニコンの「D1X」の後継機は?などと興味は尽きません。

(文責:編集部)