【GIN-ICHIスタッフブログVOL.73】気になるLEDを徹底解剖!2022年最新LED編



最終更新日:2022.1.11

あけましておめでとうございます。
昨年は、ブログ数がちょっと少なめになってしまったので
今年はもっと様々な情報をお届けできるようがんばりますので
どうぞよろしくお願いいたします!!

さて、2022年最初のブログですが
待望いただいていた方も多いのではないでしょうか?!
LEDの徹底比較ブログです♪

以前、
『【GIN-ICHIスタッフブログVOL.58】人気機種をまとめて比較!LED大検証大会の結果はいかに!!』

にて、Apture300Xや、NANLITE Forza60、FOMEXやB10など
様々試し、大反響をいただきました。
しかし!
この1年で、より大光量かつ手頃で個人の方にも手に取りやすいLEDが様々出てきました。
そこで!今回はさらにパワーアップしたラインナップで
再度検証していきたいと思います♪



では、早速検証していきます!



*一応ご確認!検証現場の詳細について


今回も、前回同様
暗幕で外光を遮断した、真っ暗な部屋で検証しています。
そこに、スーパーホワイトのペーパーを設置し、 ペーパーの面から約1mのところに、モデル(トルソー)を設置しています。

前回同様、1m、2m、3mの部分、そして今回は大光量のLEDでの運用を考え4m地点もプラスし、順にLEDを動かし設置。
モデルの胸の部分に設置したカラーメーターで計測していきます!






今回検証、記録したものは
①1m,2m,3m,4mの地点LEDを設置、また出力10%,50%,100%(一部を除く)に設定し、カラーメーターを使ったルクス(明るさ)の計測
②1m,2m,3m,4mの地点LEDを設置、また出力10%,50%,100%(一部を除く)に設定し、全体の光の広がり方の撮影を、行いました。

②の撮影については、
今回、前回比べ大光量のLEDも多いため、前回と設定を変え
全てシャッタースピード1/200、F値8.0、ISO200、ホワイトバランス太陽光 に設定し、撮影しています。
(カメラはα7R4、レンズはFE 24-70mm F2.8 GMを使用しています)

では、検証結果をご覧ください!



*Amaran 200Xの検証


まずはじめはこちら!





Aputureの中でも定番としてお使い頂いている方も多い
Light Stormシリーズの性能を引き継ぎつつも、
コンパクト&軽量さが魅力のこちら!

早速検証していきます!

距離 出力10% 光量 出力50% 光量 出力100% 光量
1m 11500 lx 54300 lx 90700 lx
2m 1690 lx 8890 lx 16700 lx
3m 638 lx 3730 lx 7150 lx
4m 343 lx 1990 lx 3780 lx


続いて、実際の光量比較をご覧ください。









CRIも
10%、50%、100%それぞれで
96.3高い水準でキープ!
色温度についても、本体側で5500Kに設定したところ
5430~5460とほぼ一定でキープしていました。

電源部(バラスト)の部分が内蔵されたタイプのため
テスト前は光量や光の質には、不安点を抱いていましたが
実際に検証してみると
さすが今年発売されたばかりの新しい機種ということもあり
思った以上の光量+超軽量ボディで、コスパが最強に近い機種だと思います!

とはいえ、軽量化のためボディがプラスチック製だったりと
熱や、堅牢性という意味では、なかなか厳しい部分があるのと
比較の写真を見ていただくとわかるように
灯体、発光面ともに小さいため、照射角も狭く、
大きな空間を照らすようなライティングをする際には
複数灯の用意や、アクセサリーなどが必要になってきそうです!




*NANLITE Forza 200の検証


次はこちら!
以前の検証ブログで大好評だったForzaシリーズの出力200Wモデル!
コントロールユニット(電源部)とセパレートタイプ!
プロからの期待も高いこちらはいかがでしょうか?!





距離 出力10% 光量 出力50% 光量 出力100% 光量
1m 4280 lx 30800 lx 66200 lx
2m 664 lx 5390 lx 10200 lx
3m 280 lx 2210 lx 4440 lx
4m 158 lx 1990 lx 2410 lx


続いて、実際の光量比較をご覧ください。









CRIについては
10%、50%、100%それぞれで
96~97.5とかなり高い水準でキープ!
色温度については、こちらはバイカラータイプではないため5600K固定ですが 5400K前後で一定でした。

出力W数でいえば同じAmaranと比べると半段分程度光量は落ちる結果となりました。
特徴としては、コントロールユニットと別になっているため
灯体が、非常に軽く、
別途コントロールユニットを撮影の際、
手元等に設置することが可能なので トップライトで手の届きにくいところの設置や、ブームなどでの設置の際
すごく有効だと感じました!




*NANLITE FS-300の検証


次はこちら!
以前のNANLITE特集でもご紹介した
FSシリーズ。Forzaに比べ知名度が低いシリーズではありますが
低価格&大光量で、密かに人気沸騰中です!





距離 出力10% 光量 出力50% 光量 出力100% 光量
1m 8170 lx 43500 lx 71600 lx
2m 1710 lx 6880 lx 11700 lx
3m 695 lx 2960 lx 4880 lx
4m 386 lx 1660 lx 2720 lx


続いて、実際の光量比較をご覧ください。









CRIについては
10%、50%、100%それぞれで
97.2~.5ととても高い水準でキープ!
色温度については、Forza200と同じくバイカラータイプではないため5600K固定ですが
こちらも5400K前後で一定でした。

Forzaシリーズと違い
コントロールユニットが一体型のFSシリーズ。
操作性や、バイカラーの有無など
Forzaシリーズよりも簡易的にはなっていますが
この価格とこの明るさ、手軽さは、配信などの際、重宝します!




*Aputure LS C300Xの検証



次はこちら!
前回のLED検証ブログでは最大光量を発揮したC300X
ビデオグラファーの間ではこの1年半で大光量のLEDの代名詞のように使われているこのシリーズですが
同等の出力のLEDと比較した今回はどうでしょうか…?





距離 出力10% 光量 出力50% 光量 出力100% 光量
1m 3060 lx 13500 lx 26600 lx
2m 419 lx 2000 lx 3880 lx
3m 182 lx 809 lx 1590 lx
4m 95 lx 427 lx 821 lx


続いて、実際の光量比較をご覧ください。









CRIについては
10%、50%、100%それぞれで
96.2~.5と高い水準でキープ!
色温度については、バイカラータイプなので5500Kに設定し
5160~90Kあたりでの結果となりました。

色温度の変化については、1年前に検証した結果も踏まえると
今回検証した機材が、かなり酷使しているものでもあるので
どうしてもLED特有の、使い続けると色温度が下がってくる傾向が出ているだけかと思われますが
気になるのは光量の差…

正直、今回の検証の一番の驚きでした!!
1年前はあんなにも明るい!と思ったのに…
というのも、今回比較した機種の中では、比較的発売時期が早く
逆にいうと、この1年~1年半でのLEDの進化に驚かされます…!!

とはいえ、上の比較の画像もかなり真っ暗に感じますが
完全に遮光した室内で
ISO200のF8.0、SS1/200という環境下は、正直数年前までストロボがないとないと撮れないような環境です。
そんな中で、この数値出ていて
コントロールユニットの性能や、堅牢性など
今お持ちの方は、まだまだ現役でお使いいただける機種だと思います!




*NANLITE Forza500の検証



次は、現状Forzaシリーズから出ている最大光量の500W出力のForza500! その実力はいかに!!!





距離 出力10% 光量 出力50% 光量 出力100% 光量
1m 21500 lx 90000 lx 164000 lx
2m 3560 lx 14000 lx 27200 lx
3m 1430 lx 6240 lx 11000 lx
4m 771 lx 3470 lx 6030 lx


続いて、実際の光量比較をご覧ください。









CRIについては
10%、50%、100%それぞれで
96.3~.5ととても高い水準でキープ!
色温度については、Forza200と同じくバイカラータイプではないため5600K固定ですが
こちらも5490K~5530Kでの推移となっていました。

さすがに一気に光量が上がりますね!!
目で見ると、本当に真っ暗な部屋が、太陽光が差し込んでいるのと大差ないほどまで明るくなります。
軽い機材。とは言い難いですが
ヘッドの部分が2.7kg、コントロールユニット部分が約3.5kgとなっており、
数年前まで大光量の定常光としてはスタジオの定番だったProfotoのHMIが
ヘッドが2.7kg、バラスト部分が6.7kgだった時代からすると
めちゃめちゃ手軽になりました…!

これがあれば、窓から差し込む光の演出や
スタジオの天井に取り付け照明としても、かなり有効になると思います!




*Aputure LS 600d


さて、大光量のLED最後は

こちら!LS 600d!
本格的な大光量LEDをお探しの方に、すでに多く手に取っていただいているシリーズですが
その実力はいかに?!
検証結果をご覧ください!





距離 出力10% 光量 出力50% 光量 出力100% 光量
1m 35100 lx 137000 lx 192000 lx(75%時)
2m 5290 lx 16900 lx 31500 lx
3m 2020 lx 6510 lx 12100 lx
4m 1080 lx 3550 lx 6480 lx


続いて、実際の光量比較をご覧ください。









CRIについては
10%、50%、100%それぞれで
95.6~.7をマーク。今回比較した中では少々低いものの
95以上あるので、ほぼ演色評価としては高い水準です。
色温度については、バイカラータイプではないため5600K固定ですが
こちらも5600K~5800Kでの推移となっており、かなり安定しています。

やはり光量でいうと圧倒的ですね!!
というのも100%出力で、1mの距離からの照射だと
今回のカラーメーターでは明るすぎて
Overになってしまい、測れず
計測できるギリギリの75%で192000 lxと、圧倒的に明るいことがわかります。
明るいだけでなく色温度の安定性でもかなりのポイントが高いです。
とはいえヘッドが約4.6kg、コントロールボックスが5.8kgと
重量も最高クラス…!検証のためこの環境に持っていくのに階段を1階分あげただけで
だいぶヒーコラ言ってしまいました…
ですが!付属の専用ケースにはキャスター&ハンドル付きなので
車移動がメインであれば、問題なく運べます!





いかがでしょうか?!
パネル式も検証したのですが、かなり長くなってしまったので
また別回でまとめたいと思います!

LEDのメリットは、光量だけではないので
光量が大きいから良いLED。というわけではありませんが
この1年で進化したLEDの光量は
ストロボにも対抗できて、日中でも使えるレベルのLEDが多数出てきました。
スチールと動画のお仕事を一度にこなさなければいけない現場も増えたとのご相談も増えた今
ぜひ、こういった大光量のLEDも選択肢の一つにしていただければと思います。

また今回、スチールでの使用も視野に、かなり攻めたカメラの設定で撮影をしたため
動画の使用時のイメージが少しつきにくくなってしまったかもしれません...すみません...
また別回で、動画をイメージしたISO設定やlog設定での見え方も検証したいと思っておりますので、
ぜひお楽しみに!!

今回ご紹介したLEDは、どちらも
スタジオショップ店頭でお試しいただけます!
ぜひ光量だけではない、使い勝手や、ボディの重さ、堅牢性など
気になる点があれば、店頭にてスタッフまでご相談くださいませ!



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